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スタッフ日記
ACS(急性冠症候群)のレクチャー
今日は安武教授が「胸痛のない急性冠症候群」についてレクチャーして下さいました。胸が痛くて苦しい人が救急車に乗ると、救急隊が的確に判断してCCUに直行してくれますが、総合診療科はそうはいきません。walk inでやってきた「腕がだるい」「頭が痛い」「めまいがする」など多彩な訴えの人たちが実はACSということはよくあります。先日は後頭部痛で来院した人が心電図で心筋梗塞と診断され、いざカテへ、と本人に説明したら「おれは心臓じゃなくて頭が痛いんだ。頭痛を治してくれ」と懇願されてしまったという笑えないエピソードがありました。第六感を働かせて、なんかへんだと思ったらまず心電図。心電図が動いてないことを確認してから画像検査にいきましょう。
2014/8/18
いろいろなお仕事
感染症も奥が深い…
総診を受診する患者さんの約30%は何等かの感染症です。8月11日夕方,呼吸医内科のF先生に「カゼ症候群に抗菌薬は必要か?」というタイトルで,呼吸器感染症のLectureをしていただきました。Lemierre症候群(感染性血栓性頸静脈炎)の症例提示は衝撃的で,口が開けられないほどの咽頭痛・頸部痛は要注意です。呼吸器感系染にはペニシリン系,マクロライド系が良く,セフェム系はあまり使わないのだそうです。抗菌薬は4-5日きっちり使い,(hit and away戦法),1日だけセフェム系を点滴して返すのはあまり意味がない(むしろ耐性菌を増やす)のだそうです。カゼのウイルスとしてRSウイルス,アデノウイルス,の次にhMPV(ヒトメタニューモウイルス)が注目されているそうです。
ところで,アフリカのエボラ出血熱 ついに死者1000人を超えました。何て不気味で敵意を催す形のウイルスなのでしょう。安部公房の「日常性の壁」を思い出しました。私は,ムカデも苦手です。(安武)
2014/8/12